自己破産者でも再度事業にチャレンジし、取締役になれますか?

 

Q 自己破産者でも再度事業にチャレンジし、取締役になれますか?

A 新会社法の施行後は、自己破産者でも取締役になることができるようになりました。
しかし業種により許認可が得られない時もあるので注意が必要です。

新会社法施行前は、自己破産者はその手続きをし、免責決定を受け、復権するまでは取締役になることは禁じられていました。
中小企業の経営者は会社の債務を個人で保証している場合が多く、会社が倒産すると経営者も自己破産してしまう事例が多数ありました。自己破産した経営者が再び市場に参入することができないと、経済の活性化するスピードが落ちてしまいます。新会社法ではこのデメリットを解消すべく、復権が得られていない人でも取締役になることを可能としています。
しかし会社法上では可能でも、各業種法上では、許認可が得られないケースがあります。例を挙げれば、建設業の場合は、復権を得られていないと許可が出ません。せっかく開業しても営業ができないと意味がありません。許認可が必要な業種は、前もってきちんと確認しましょう。
加えて、民法の規定により、取締役が任期中に自己破産してしまうと、委任関係は終わり、自動的に退任になります。しかし、すぐ株主総会を開けば、再び取締役に選任することができます(再任・退任どちらも登記が必要)。

以下の人は取締役になることができません。
・法人(株式会社含む)
・被保佐人または成年被後見人
・会社法、破産法、証券取引法、民事再生法などの法律に違反した人(刑執行終了から2年以内)
・上記以外の規定に違反した人で、禁固以上の刑を与えられている人、その執行を終えていない人、またはその執行を受けることがなくなるまでの人(執行猶予中の人は除く)

Copyright(c) 2014 はじめての会社設立・法人設立 All Rights Reserved.