事業開始後に融資を受けようと考えていますが、とくに問題はないでしょうか?

 

Q 事業開始後に融資を受けようと考えていますが、とくに問題はないでしょうか?

A 期中の運転資金の借り入れは難しいケースもあります。カツカツの自己資金での開業でしたら、創業時に創業融資を利用できる場合がありますので検討してください。
各機関の融資制度についてチェックしておきましょう。

民間の金融機関
 おそらく真っ先に思い浮かぶのが民間の金融機関だと思います。利率が低いという特徴を持つ都市銀行は制度の種類も豊富です。その他の機関の特徴をまとめました。

都市銀行・・・
金利が安価。営業力、技術力よりも財務内容の 監査が厳しい。融資の審査はとても速く、数日以内に回答され、1週間ほどで実行される。大企業向け。
地方銀行・・・
規模が大きめの中小企業や、地元の大企業向け。融資を担当する者との信頼関係が大事。
信用金庫・・・
敷居の低さが特徴。地方銀行と同じく信頼関係が大事。
ノンバンク・・・
金利が高価。審査基準が比較的やさしく、短期間で借り入れ可能。返済額に注意を。

日本政策金融公庫、地方自治体の制度融資
日本政策金融公庫とは、株式の100%すべてを政府が出資している金融機関です。
小口の事業資金の融資など、個人の事業者にたいして支援を行っており、特に開業資金を民間の金融機関から借りるのが難しい時にとても役立ちます。
「新創業融資制度」は、これから事業をスタートする会社、スタートして間もない(2期の税務申告を完了していない)会社が、無保証無担保で融資を受けることのできる制度です。中小企業や担保(不動産など)を持たない個人がとても借りやすい制度ですが、金利が高額で、返済期間が長くても7年と短いことなど、デメリットもあるので注意が必要です。
 また、「新規開業資金」という金利の安い融資もあります。保証人がいて会社が大きくなる見込みがある場合は検討しましょう。

どちらにせよカツカツの資金で始めて、お金がなくなったら借りるというのは危険です。スタート時に融資を受けるチャンスを逃さないようにしましょう。融資には書類準備や審査など、十分な時間が必要ですし、会社としての実績がない間は開業時にくらべ、借りるのが困難となる場合があります。
 
加えて、「制度融資」という地方自治体の制度を使い銀行から借り入れをする方法もあります。これは、銀行などの金融機関、信用保証協会、地方自治体の三者が協同で資金を貸してくれる制度です。実績がなく、財務基盤が弱いことで融資が通りにくい時に活用するとよいです。「日本政策金融公庫」に比べ審査基準が高く設定されていますが、その自治体によっては金利が安いなどのメリットも。ありますので、吟味してみましょう。
限度額や条件は各都道府県や市町村により様々です。ホームページや窓口でしっかり確認してください。

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