私の父は地方で生まれ、大学入学時に上京して卒業後に会社勤めをしていました。父は実家に近い駐車場を5年前に祖父から相続し、会社からの給与以外に駐車場収入がありました。駅に近く、全面にアスファルト舗装をしてフェンスもきちんと設けていましたので、管理会社に管理・募集の委託をせずに駐車場貸付事業を運営していました。駐車場収入を確定申告する必要があることを父は知っていたようですが、金額が少なくあまりもうかっていないからと、申告を全く行っていないようでした。父が先日死去し、相続人は長男である私のみでしたので、1人で父の遺品を整理していました。父の預金残高が予想以上に高額で、相続税を申告しなければならないかもしれないと思い、税理士に相談し、税理士から依頼された書類を準備して話を聞きました。相続財産は自宅や駐車場を含めて1億5,000万円でした。祖父から駐車場の他に金融資産を相続しているようで、祖父から相続した財産を浪費することなく貯金していたことから、給与の割には多くの財産があったようです。私は、かつて住宅ローンを組んで購入したマンションで暮らしていたため、父が暮らしていた自宅を売却しようと思っていましたが、駐車場は収入がありますので売却しないでそのまま保有することに決めました。相続税について少し調べ、駐車場はアスファルトやフェンスといった構築物がありますので、貸付事業用宅地等として200㎡まで5割の減額があると思いました。税理士に相談しましたが、5割の減額につき即答してもらえず、父の駐車場貸付事業の内容を確認してその収入をさかのぼって申告する必要があると指摘されました。相当な対価を得て継続的に賃貸されていなければ、5割の減額が認められず、無申告であることからその点の事実関係がはっきりしないとのことでした。駐車場につき貸付事業用宅地等の減額が認められなければ大変ですので、父の自宅に慌てて出向き、過去の駐車場賃貸に関する書類を探しました。管理会社に管理等の委託をしていませんでしたので、契約書の有無が分からなかったり、定期的に入金されていない賃借人がいたりして、過去の内容を理解するのに時間をかなり要しました。しかし、申告期限直前になって、近隣相場並みの賃料を継続的に受領していたと判明し、貸付け事業用宅地等の減額の要件に該当することが判明しました。父の確定申告は、当然ながらさかのぼって行いました。父が駐車場収入を申告していなかったことから、加算税や延滞税がかかってしまいました。父は駐車場収入につき、書類の保存や確定申告を適正に行うべきだったのでしょうか?

 

Q.
 私の父は地方で生まれ、大学入学時に上京して卒業後に会社勤めをしていました。父は実家に近い駐車場を5年前に祖父から相続し、会社からの給与以外に駐車場収入がありました。駅に近く、全面にアスファルト舗装をしてフェンスもきちんと設けていましたので、管理会社に管理・募集の委託をせずに駐車場貸付事業を運営していました。駐車場収入を確定申告する必要があることを父は知っていたようですが、金額が少なくあまりもうかっていないからと、申告を全く行っていないようでした。
 父が先日死去し、相続人は長男である私のみでしたので、1人で父の遺品を整理していました。父の預金残高が予想以上に高額で、相続税を申告しなければならないかもしれないと思い、税理士に相談し、税理士から依頼された書類を準備して話を聞きました。相続財産は自宅や駐車場を含めて1億5,000万円でした。祖父から駐車場の他に金融資産を相続しているようで、祖父から相続した財産を浪費することなく貯金していたことから、給与の割には多くの財産があったようです。私は、かつて住宅ローンを組んで購入したマンションで暮らしていたため、父が暮らしていた自宅を売却しようと思っていましたが、駐車場は収入がありますので売却しないでそのまま保有することに決めました。
 相続税について少し調べ、駐車場はアスファルトやフェンスといった構築物がありますので、貸付事業用宅地等として200㎡まで5割の減額があると思いました。税理士に相談しましたが、5割の減額につき即答してもらえず、父の駐車場貸付事業の内容を確認してその収入をさかのぼって申告する必要があると指摘されました。相当な対価を得て継続的に賃貸されていなければ、5割の減額が認められず、無申告であることからその点の事実関係がはっきりしないとのことでした。駐車場につき貸付事業用宅地等の減額が認められなければ大変ですので、父の自宅に慌てて出向き、過去の駐車場賃貸に関する書類を探しました。管理会社に管理等の委託をしていませんでしたので、契約書の有無が分からなかったり、定期的に入金されていない賃借人がいたりして、過去の内容を理解するのに時間をかなり要しました。しかし、申告期限直前になって、近隣相場並みの賃料を継続的に受領していたと判明し、貸付け事業用宅地等の減額の要件に該当することが判明しました。父の確定申告は、当然ながらさかのぼって行いました。父が駐車場収入を申告していなかったことから、加算税や延滞税がかかってしまいました。父は駐車場収入につき、書類の保存や確定申告を適正に行うべきだったのでしょうか?

A.
 相続開始直前において被相続人の貸付事業の用に供されていた宅地等を、次の全ての要件に当てはまる被相続人の親族が相続か遺贈で取得した場合、その宅地等は貸付事業用宅地等に当たります。
○その宅地等を取得して被相続人の事業を承継した相続人が、相続税の申告期限までその宅地等を保有し続けていること(保有継続要件)
○その宅地等を取得して被相続人の事業を承継した相続人が、相続税の申告期限まで事業を引き続き行っていること(事業継続要件)
 そして、被相続人の生計一親族の貸付事業用に供されていた宅地等についても、その生計一親族が相続開始直前より相続税の申告期限まで、その宅地等に係る貸付事業を行い、かつ、その宅地等を相続税の申告期限まで保有し続けていれば、貸付事業用宅地等に当てはまります。
 事業継続要件につき、不動産貸付業が事業的規模になっていなくても特例は適用されるものの、事業に準ずる規模である場合には、通常の相場と認められる相当な対価を得て継続的に行うものである必要があります。ご質問のケースでは特例の適用が認められたものの、小規模宅地等の特例は複雑であることから、存命中に1回税理士等の専門家に相談するといいでしょう。
 確定申告をすべき者がしなければ、税務署長は税務調査によって所得金額や税額等の決定を行います。税務署長が所得税に係る決定を行うことができる期間は5年ですが、偽りその他不正行為によって所得税を免れた場合などには、確定申告書の提出期限より7年とされています。
 安易に無申告とすれば、加算税や延滞税が多額に課されるだけでは済まない恐れもあります。申告や納付を適正に行うことが重要です。

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